K-HOUSE
K-HOUSE(2009年6月)
個人住宅(狭小住宅)
東京都文京区
都心に住む事を決意し決定されたこの場所は、敷地の三方が住戸に囲まれ、下町特有の路地上行き止まり道路に 加え、地盤の状況もさほど良いものとはいえない特性を持っていた。しかし、これらの条件を積極的に捉えることとして耐火木造2×4枠組壁工法を選択し、行き止まり道路を近隣と共有する庭として捉え不整形な敷地の一部やベランダを参加させながら愉しい外部環境の日常が計画された。 これは、当初から建築主が要望されていた 「あたたかいイエ」とも重なる。 建物の形は単純な四角形とし、ロフトを有する事と、この庭に陽だまりを作る事から勾配の強い方流れ屋根が選択された。内部は部屋に分割する事なく機能を階別に3層に分け、2階を家族の中心的なスペースとして設定し、 上下を緩やかに繋ぐように配置した。 1階はご主人が一人で過ごしたり、多くの友人が集まる開かれたスペースに使用されるが、時には夫婦で静かな 時を過ごすスペースにもなる。また将来は夫婦の寝室になる事も想定。3階は寝室として仕様されるがベランダで 家族団らんのひとときを過ごす事もある。勿論、この先一歳になる子供が大きくなれば子供スペースになる可能性も考慮してロフトが設けられている。 どのスペースも固定された機能による分割ではなく、住み手の行為や状況の変化に対応する広がりのある生活が 出来る曖昧性を保有するよう計画されている。一方、深さのある階段スペースが光や、空気の流れ、家族の気配を感じさせ、流動的な広がりのなかで、各層を繋いでいく空間の役割をもっている。 これらは「あたたかいイエ」になる事を願ってのことである。 所在地 / 東京都文京区 主要用途 / 専用住宅 構造規模 / 木造2×4枠組壁工法・地上3階建て 担 当 / 角谷 清 須藤 篤司 構造 株式会社梓川設計 担当 村西 大 施 工 / 株式会社東京住建 敷地面積 / 38.40m2 建築面積 / 24.30m2 延床面積 / 73.90m2
